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そっと見守るような…そんな愛し方ができたら良かった?
主 人

 遊。 -Yu.-
 変態について詳しくは此方から

擬 人
夢 語
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君は何時だって、僕の傍にいてくれたから。
僕は大切なモノさえ、見えなくなってしまっていたのかもしれない。本当に大切だったものはこの手を何時だってすり抜けてしまって。無くなってから気付くなんて遅すぎる、君がくれたものも何も、僕はまだ返せていないのに。手の届かない君の存在を、仰いで、仰いで、仰いで。
ねえ、神様。どうしてなんですか、神様。
僕らは生きている。世界の為なんてエゴを振り翳すつもりは無いけれど、それでも僕らは確かに。
この世界と共に生きていた。僕と君と、この世界は、確かに共に在って。何時から軋んだ音を立てていた?それすら僕は気付けないまま、巻き戻らない時間に、ただ後ろを振り返る事も出来ず、前を見据えることも出来ず、ただ、ただただ、立ち止まったまま。

ねえ、どうして、世界から零れ落ちたのは、僕じゃなくて君なんですか?


「アレン。」
「嘘ですよ、だって、カンダが?まさか!」


乾いた笑いが口元を彩り、隻眼を貫く。知っている。識っていますよ、ラビ、貴方が、そんな馬鹿げた冗談なんて言わないこと。でもね、彼が僕の傍にもういないなんて、そんなこと。
認めない、信じ無い、君の瞳にもう、僕が映る事が無いなんて、そんなこと。やめて下さい、そんな辛そうな眼で僕を見ないで下さい。僕は、壊れてなんていない。彼が、いなくなる訳がない。だって、約束したんですよ、照れて視線も合わせてくれない彼の指を絡めて、繋ぎとめて。
"絶対に君を護りますから。だから僕の傍にずっといて下さい"、って、彼は確かな肯定はしてくれなかった、けれど、悪態を吐きながらも確りと繋いだ手を、握り返してくれたから。


「また、長期の任務にでも…行っているんでしょう?」


耳鳴が、警鐘が、鳴り響いてやまない、嫌だ、こんなの、僕自身が彼がい無い事を認めてしまっているみたいで。だってまだ、彼の声だって温もりだって何もかも。
この目は、この耳は、この掌は、この唇は、この体は。何一つ、薄れてすらいないのに?それなのに、何故、此処に君だけがいないの?


「――――っだって、僕、約束したんですよ、カンダと…ッ…!!」
「……アレン。」
「護るって、傍にいるって、…っそれなのに…!!」
「アレン!……辛いのは…皆同じさ…」
「…おな、じ…?」


同じ?…痛みや辛さが、同じ?僕と、彼の、時の廻りが、貴方達と同じだとでも、僕にとっての彼の存在が、貴方達にとっての彼の存在と、同じ、だとでも?
投げられた小石は水面へ波紋を残して、緩く、緩く、穏やかに、諭すように。
目の前が昏く、紅く染まっていく感覚、痺れていく両手と神経、君を抱いたこの腕の感覚すら今は思い出せない。何処か遠くで酷く顔を哀しそうに歪ませた君を観た気がするけれど。大丈夫ですよ、安心して下さい。僕はきっと君を、護ってみせます。だから、ちゃんと傍にいて下さいね。
微笑った瞬間、ブツリと、耳の奥で、鈍く何かが切れる音が、した。


「哀れなこの世界に、救済を。」




衷情
エンドロール

( 白く歪む世界で僕は再び君を見つけ出してみせるから。 )
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