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そっと見守るような…そんな愛し方ができたら良かった?
主 人

 遊。 -Yu.-
 変態について詳しくは此方から

擬 人
夢 語
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そうだなぁ、例えば広い庭、家は大きくなくても良いかな。あとは白くてフサフサの毛の犬。カーテンは白、壁紙は暖かな色。ああ、勿論ベッドは一緒に眠れる大きさで。あとあと、お風呂も大きなのが良いさね、一緒に入りたいし!そんで、天気の良い日は一緒に日向ぼっこして、お昼庭で食べちゃったりしてさ。そうそう、干したてのブランケットに二人で包まったりして。
温かいお日様、心地よい風、耳をくすぐる木々のざわめき。そんな些細な事を嬉しく思いながら、日々を過ごせたら。

なあ、そんな家庭って、良いと思わない?


「ね、ユウ、凄く幸せそうじゃね?」
「…御前の幸せの基準が理解らねぇ。」
「えぇ、オレの話ちゃんと聞いてたんさ?」


本に視線を落としてあげようともしないから、態とらしく溜息を吐く。そうすると、遅れて響く舌打ちと、ぱたん、と本を閉じる音。肘を突いて酷く気だるげに、それでも呆れた様な瞳と苦笑とも取れる表情。それは、彼のお決まりの聞く体制。
それに満足して頭の中に思い描いたモノに色をつけ音を乗せる。そうだなぁ、後は、…うん、ユウが隣にいて、目が覚めたらおはようって言って、出掛ける時は一緒。でもどうしても一人の時は、帰って来たらお帰りなさいと、寝る前はおやすみ、って言って。また目が覚めたら腕の中にユウがいて、ユウの瞳に一番最初にオレが映って、おはよう、って言う。
そんな風になれたら、そんな毎日が送れたら凄く凄く幸せ。


「オレ、なんかそーいうの憧れる。」


安心できる家。帰る場所。温かな家庭。平和な日常。愛しい人。それは、今まで一つも手に入る事が無かったモノ。
君という存在に触れて、愛されて、欲が出てきたと言ったら、それでおしまいなのだけれど、夢を見るくらい、きっと自由。この争いと殺戮ばかりの世界のなかで、穏やかな夢を見るくらいは自由。
ずっと君と一緒にいたいと思うことくらい、は。


「…俺は、御前の望む温かい家庭なんざ与えられねぇ。」
「知ってるさ、そんなの。戦争なんざそんなモンだし?」
「だが、御前に"おかえり"とは、言ってやれる。」


一瞬、何を言われたのか、何を言ってくれたのか理解出来なくて、きょとっと相手を見る。さも当然だとでも言う様な表情と、口元に浮かんだ微笑。ああもう、温かい家もフサフサの犬も、全部要らない。なんかもう、本当そんなのどうでも良い、かも。
ただ、今は凄く、触れたくて触れたくて、愛したくて堪らない。
確信なのか無意識なのか、オレの心を何時も攫っていく君、を。


「ユウちゃん、その後に、ご飯?お風呂?俺?って聞いて。」
「…寝言は寝て言え。」




感傷
インソムニア

( 前言撤回。ユウが傍にいてくれれば、それだけで幸せ! )
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